MS(経営者満足)って知ってますか?

知念哲郎

2013年04月04日 09:52

日頃は経営者の視点に立ち、経営者や経営幹部の方々に対し、色々とアドバイスをさせて頂いておりますが、今日は社員、従業員の立場に立った中でお話をしようと思います。

企業経営に当たり、CS(Customer Satisfaction=顧客満足)やES(Employee Satisfaction=従業員満足)の向上を目指していくということは、よく聞くかと思いますが、MS(manager Satisfaction=経営者満足)という言葉を聞いたことはありますか?

多分ないでしょう。私が勝手に考えた言葉ですから(笑)

例えば、私の仕事は中小企業向けのコンサルです。従って、私にとってCS(顧客満足)とは、顧客は経営者ですから、すなわちMS(経営者満足)とイコールとなるわけです。

経営者を満足させることが出来なければ、契約解除、すなわち「クビ」です。
では、経営者を満足させるにはどうすればいいのか? 答えはシンプルです。私に支払う報酬以上の働き、そして成果を出すことです。それが出来なければ、経営者からすれば「報酬が高い」「辞めてもらった方がその分利益が出る」と、こうなるわけです。
だからこそ、私自身も常に緊張感を持ってMS(経営者満足)の向上に努めるわけです。

「〇〇は何も考えないで仕事をしている。給料を払うのがバカらしくなる!」
これは、最近顧問先の役員会議で発したある社長の言葉です。激しいですが、経営者の本音でもあります。

私が企業と「顧問契約」を交わすように、社員、従業員も企業と「雇用契約」を交わします。そして、契約を交わす以上は、経営者から期待されることがあるということです。

その期待に応えること、それがすなわち、社員側から見たMS(manager Satisfaction=経営者満足)となるわけです。
同じお金を払うなら、より満足のいくお店で食事をしたいように、同じ給料を支払うなら、より満足のいく社員を雇いたいということです。

この緊張感を持ち、絶えずMSの向上に努める社員は当然評価され、待遇の向上が期待されます。
顧客が要求が多いように、経営者が社員に対して要求が多いのは、ある意味当然のことです。お金を払っているお客さんと同じですから。

これは何も、経営者に媚びなさいということではありません。経営者が期待する働きをしているかを、常に意識して働くということです。

優れた経営幹部は、例外なくMSが高い人と言いきれます。

景気が上向きになりつつあるとはいえ、まだまだ企業も生き残りに向け必死です。

だからこそ、評価される社員を目指すことが、自分を守ることにもなるのです。




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